私たちは、安倍元首相の殺害に対し哀悼の意を表明します。いかなる理由があろうとも暴力で生命を奪う行為は許すことはできません。　しかし、安倍元首相の「国葬」の強行実施には、下記により強く反対します。

１　国民の多くが民主的審議を経ず閣議決定のみで実施される「国葬」に反対しています。「法の下の平等」（憲法１４条）に反する「国葬」の強行は許されません。

２　安倍元首相の在任中の内政や外交については、国民の評価が分かれています。それにも拘わわらず「国葬」を行うことは、安倍氏の政治を美化し、故人への賛美を国民に強要することにほかならず、「思想・良心の自由」（憲法１９条）を冒し、民主主義を損なうものです。これは、将来の主権者である子どもたちにも禍根を残します。

３　「日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律」第１条に基づき　　明治憲法下で制定された「国葬令」は、１９４７年の終了をもって失効しています。法的根拠がない「国葬」を行うこと、その経費全額国費から支出することは、法治国家の財政民主主義の無視として認められません。　

にいがた県民教育研究所所員一同　

ロシアのウクライナ侵略に対して、所員一同で下記の抗議文をロシア政府・在日ロシア大使館に送付しました。

　２０２２年３月３日

ロシアによるウクライナ侵略に強く抗議する！
ロシアはただちに停戦・撤退せよ！

貴国による２月２４日のウクライナ侵略から１週間経ちました。この間、小さな子どもを含む多くの市民が犠牲になっています。また、多くのウクライナ国民が、難民となり隣国に逃れています。貴国の蛮行に、深い悲しみ抱きつつ強く抗議します。
貴国がウクライナに対して行った武力攻撃は、国連憲章が求める平和秩序(主権の尊重・領土の保全・武力行使の禁止)に真っ向から違反する明らかな侵略行為です。貴国がどんな理由をあげようと、他国に攻め込むことは侵略そのものです。直ちに軍事作戦を中止し、撤退することを強く要求します。
さらに、プーチン大統領がロシアは核保有大国であると繰り返し述べ、その先制使用にまで述べていることは、世界で唯一の被爆国民としては断じて許せません。
今、全世界が望んでいるのは、ロシア政府に対して即時停戦と侵略からの撤退です。
私たちは、ロシア国内の平和を求める人々と世界中の平和を求める人々と連帯し、ロ シア政府に対して、今回の侵略に強く抗議するとともに、ただちにウクライナから撤退することを求めます。

にいがた県民教育研究所所員一同